英語の学習法には、いろいろなものがあって、その人に合う方法を探すのが一番であるし、方法も大事であるが、またそれを続けられるかということが、さらに大事である。
うちの生徒さんの一人は、毎日英語で日記を書いている。
日記を書くということは、スピーキングと同じで、自分から英語を発信するということである。
リスニングやリーディングのような受動的なものと違い、自分から英語を発信するということは、ある程度の単語力や文法力がないと、難しい。
しかし、その生徒さんは、書くことが好きで、毎日欠かさずとてもきれいに日記を書いてくる。
マンツーマンレッスンを受けているので、毎回一週間分の日記を私がチェックして、文法や単語の使い方を復習する。
始めたときは、かなり訂正があったが、3ヶ月ほどたった今は、訂正箇所も少なくなり、私もその方の日記を読むのを楽しみにしている。
今週の分を受け取って、今日、レッスン合間に読んでいたのだが、とても心に残ることを書いていてくれた。
This diary isn’t my homework.
This is my personal workbook.
But you spend your private time on correcting errors in the workbook.
I think you are very busy.
You are a wife, a mother, and a working woman.
I think you don’t have a lot of your free time.
Even so, you said to me today,
“Don’t worry. It’s OK.”
I don’t pay you for the time.
But you spend your precious time for me.
I know that it isn’t a common thing.
You support me outside my English class too.
Thank you very much, Jean.
I’m happy to be your student.
Thank you.
日記を書き始めて、こうやって、人を感動させられるようなことを書く能力がついたということがすばら
しい。
中学校に勤めているときは、非常に忙しかった。
英語以外の仕事もとてもたくさんあった。
英語に関する仕事はとても楽しかったが、他の仕事はとても大変に感じた。
私の今の仕事は、90%英語に関することである。
それは、私にとってとても幸せなことだと思っているし、生徒さんの英語の力が伸びて、その後、英語を使っていろいろなことをするのを見るのが、私のライフワークである。
生徒さんが、毎日日記を書いて、それをレッスンの合間に調べることなんて、とても自然で当たり前なことなのだが、さっきののように言ってくれると、
「いえいえいえ、とんでもないです~
でも、そんな大人な考え、ありがとうございます。
また、がんばります!」
と人間、思うものである。
この日記を書いてくれた生徒さんは、英語を駆使して外国人のお友達を作り始めているし、今日来た高校生の生徒さんは、1月から10ヶ月間のニュージーランドへの長期留学が決まっているし、今度の春に一年間カナダに行く社会人の生徒さんもいる。
また、日本にいる外国人と交流したいと思っている生徒さん。
将来は、いろいろな海外旅行に行こうと思っている生徒さん。
はたまた、昇格のために英語の勉強をがんばっている生徒さん。
うちの生徒さんは、確実に、英語を使って、日本語だけではできないことをやろうとしている。
私は、とても誇らしく思います。