ナミビアという国があることすら知らなかったあたしは、ダマラ族という先住民族の人たちを訪ねるという、ミステリアスなツアーにわくわくしていた。
バスで港から出ると、一風変わった景色。
砂漠である。
砂でできた山々が広がっている。
砂漠の中をがたがたバスに揺られ、砂漠のど真ん中に到着。
砂山に登ってみた。
足をずぼずぼと砂に取られながら、少しずつ上に進む。すごく疲れるから、手も使って登ると、手を置いたところから、さらさらの砂がさーっと崩れていく。
こんなに砂にまみれ、砂に囲まれるって、きっと子供のころ砂場で遊んでいたころ以来だと思う。
ほんとに、さらっさらに砂の中にいるのは気持ちがよかった。


一日目の夜は、「砂漠でディナー」というツアーに参加。
砂漠でディナーって言うから、もしかして、砂漠の中に素敵なレストランでもあるわけ?と期待していたが、連れて行かれたのは、砂漠の中にぽつんと建てられた巨大テントであった。
中に入ってみると、洋食のバイキング形式のディナーであった。
食べ物は、まぁおいしかったが、なんと言っても、レストラン(と言ってもテント)を一歩出ると、そこは一面砂漠、そして月明かりで照らされた砂漠はとても美しく、日本ではぜったいに味わえない、素敵なシチュエーションに酔いしれた晩であった。
2日目は、ダマラ族という先住民族の人たちを訪ねるという、ミステリアスなツアー。
ダマラ族の伝統的衣装。なんか、牛がとても大切な動物らしく、帽子は牛をモチーフにしているらしい。
確かに。
その先住民族の方々が住んでいるところまで、バスを降りて住宅地のようなところを歩いていったのだが、子供たちが集まる、集まる。
きっと外国人、ましてやアジア人なんてめったに来ないんだろう。
ストレートの髪が珍しいらしく、やたら髪を触られる。


この国の人たちも、とても貧しい暮らしだった。
私が訪れたナミビアの地域は、この前に訪れた南アフリカで見た暮らしほど貧しくは思えなかったが、それでも、きっと暮らしは大変だろうなと、建っている家を見て感じた。
そして、別れるときに、
“Do you have a pen?”
と言って、子供たちが私たちにペンをねだる。
この国では、きっと珍しいんだろう。
しかし、普通の黒いボールペンを見せると、
「チェ」
という顔をする。
じゃぁ、と、3色ボールペンを出すと、
「これこれ!」
と非常に喜んでいた。
そして、ダマラ族のみなさんが経営している、伝統料理レストランへ。
レストランと言っても、日本のわらぶき屋根のような、とってもとっても小さな家がいくつか並んでいるような感じ。
6人入ると、その家はぱんぱんになるようなサイズである。
ナミビアの伝統料理ということで、まさしくわくわくどきどきであった。
出てきた料理はこんなの。

まず、どうやって食べるのかがわからない。
この木の実のようなものは、すっごい硬くて、どこが食べられるのかすらわからない。
なんか、ムースっぽい、食べられそうな感じなものがあったので、そっこからトライ!
と、楽観的に食べてみたら。
がりって
がりがりって
えーー砂。。めちゃ入ってるんですけど。。
おなかがすいてただけに、すでにブルー。
そして、気を取り直して、
よし!次行こうー!
って明るく次の料理を食べたら、
がり
またか。
ということで、はっきり言って、全部の料理に砂が入ってるんだよ!
日本人には無理!
はーぁーー
とここで、出ましたー
出たーはい、アフリカの料理のお決まり、むしー。
しかも、また砂なんでしょ。
はーあー。
どうするか、あたし。
食べるか?
もう二度と食べられないぞ。
でも、この見た目ってどうよ。
また砂入ってるぞ。
でも、せっかく来たんだぞ。
きっと10分は迷ったと思う。
味は、んーーと、まぁ思ったよりは、悪くなかった。
揚げてある感じで、かりっといけたのはよかったな。
結局は、おなかがすいてるのに、ほぼ何も食べられないあたしたちのために、後半フライドチキンとコーラが出た。
それをみんながつがつと食べた。
しょせん、先進国に住んで、とても弱い自分たちを実感した。
日本では、ひそかに砂漠ブームらしく、砂漠に癒されるというのがはやっているらしい。
もし私がまた砂漠に癒されたいと思ってこの国に来たら、もう伝統料理はいいや。
教訓:
1.アフリカの伝統料理、おそるべし。
2.5色ボールペンをもっていくべし。






