日本であろうが、船であろうが、日本人にとって、年末年始は、非常に大切な行事である。
この船の上でも、年末年始に関わるいろんな行事が企画されている。
船の上では、テレビは見ることはできない。
日本のちょうど裏側あたりを船で移動している私たちには、もちろん日本の電波はもちろん届かない。
年末と言えば、やはり、紅白歌合戦であろう。
しかし、私たちは見ることができない。
そこで、どうするか。
じゃぁ、自分たちで、やっちゃおうという、とてもシンプルな考えの企画である。
非常に光栄なことに、私は紅白歌合戦の審査委員に選ばれた。
きっと、チアやエアロビで、毎日活動しているからだろうと思われる。
船の中の、芸能人!?という完全な自己満足で、いつもはTシャツに短パン、キャップ姿のあたしも、今日はワンピース着て、髪の毛も、ルームメートの美容師さんにセットしてもらって。

出演者も、もちろん、船の住人である。
船の中には、いろんな小道具が用意してあり、ステージ衣装などもそろっている。
楽屋のようなところで出演者たちと。
騎士団ならぬ金志団のみなさん

船の中の住人が、ぞくぞくと見に来る。
出演者たちは、完全に芸能人気取りで、歌を歌う。
美空ひばりもどきや、SMAPもどきの人々がぞくぞくと出演し、私は心の中で
「似てねー」
と思いながら見ているのが、とてもおもしろい。
私たち審査員は、審査席に座り、たまにコメントを言ったりする。

こんなふうに、大人たちが、学生のときの文化祭のように、本気になって遊ぶという行為が、あたしは大好きだ。
紅白歌合戦が終わり、次はカウントダウンパーティ。
船の中のダンスチームに所属しているあたしは、パーティの中でのダンスイベントに参加する。
チームのみんなと衣装を着て。


みんなで、飲んで歌って、大騒ぎ。
そんな大騒ぎに、ちょっと疲れていたあたしたちは、船の上の居酒屋へ移動して、自分たちでわいわい。

そして、徹夜で迎えた初日の出。
今までの人生で、一番美しいと思った。

明けましておめでとう。




